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【2026年最新】地政学リスクと株価の関係。「遠くの戦争は買い」を投資家はどう捉えるべきか

※注記:本記事は、過去の株式市場のデータや投資家の行動心理(経験則)を客観的に分析・解説するものであり、いかなる理由であれ戦争や武力衝突を肯定、支持、あるいは煽る意図は一切ありません。平和な世界が続くことを心より願っております。

こんにちは!ゆうすけです。

現在、2026年3月。世界を見渡すと、残念ながら依然として地政学的な緊張が絶えない地域が複数存在しています。ニュースをつければ、緊迫した国際情勢や紛争の報道が飛び込んできて、胸が痛む日々ですよね。

そんな報道を見たとき、個人投資家として「自分の資産(株)はどうなってしまうんだろう?」「暴落する前に全部売って現金にしたほうがいいのかな…」と不安になるのは、ごく自然なことです。

しかし、ウォール街をはじめとする投資の世界には、古くからこんな相場格言が存在します。

「遠くの戦争は買い」

「戦争は号砲とともに買え」

一見すると非常に不謹慎で、冷徹に響くこの言葉。なぜ、マーケットでは「有事は買い」と言われるのでしょうか?そして、この経験則は本当に正しいのでしょうか?

今回は、過去のファクトを紐解きながら、この格言が生まれた背景、過去の戦争・紛争時の株価推移、そして私たち個人投資家が有事にどう立ち回るべきかを徹底検証していきます。これを読めば、ニュースのヘッドラインに踊らされて「狼狽売り」をしてしまうリスクをグッと減らせるはずです!

1. なぜ「戦争は買い」と言われるのか?そのメカニズム

「遠くの戦争は買い」の起源

この格言の発端は、主に第一次世界大戦(1914年〜1918年)に遡ると言われています。主戦場となったのはヨーロッパでしたが、直接的な戦火を免れたアメリカや日本は、軍需物資や日用品の輸出を劇的に伸ばし、特需によって空前の好景気(大戦景気)に沸きました。

つまり、「自国に直接的な被害が及ばない地域での戦争は、経済的な特需を生み出すため、株価にとっては買い材料になる」という実体験がベースになっています。

「戦争は号砲とともに買え」の真意(アク抜け感)

もう一つ重要なのが、投資家の「心理」です。株式市場が最も嫌うのは「悪材料」そのものではなく、「不確実性(この先どうなるかわからないという恐怖)」です。

▼ 「号砲とともに買え」の心理メカニズム

開戦前夜
不確実性がピーク
恐怖で株価下落
号砲(開戦)
事態が明白になる
悪材料の出尽くし
その後
先行きを織り込む
株価が反発・上昇

事態の全容がある程度見え始めると、市場は「ここからは復興や停戦に向けて動くだろう」と先を織り込み始め、結果的に開戦直後が株価の大底となり、その後は買い戻されやすい、というのがこの格言のメカニズムです。

2. 【過去のファクト】歴史的な有事と米国株の推移

では、実際のデータを見てみましょう。過去の大きな地政学リスクにおいて、米国株(S&P500)はどのような動きをしたのでしょうか。

出来事(年) 開戦前の株価 開戦後の株価推移(S&P500)
湾岸戦争(1991年) 下落基調(不確実性) 空爆開始が大底となり、1年で約30%上昇
イラク戦争(2003年) 低迷(開戦懸念) 戦闘状態入りで急反発、長期上昇トレンドへ
クリミア危機(2014年) 一時的な急落 ショックを早期消化し、数ヶ月で高値更新
ウクライナ侵攻(2022年) インフレ懸念と重なり下落 マクロ要因(利上げ)で下落が長引くも、2年後には史上最高値更新

結論として、地政学リスクによる株価の下落は「一時的」な傾向が強く、1年〜数年スパンで見れば、優良な市場(米国株など)はほぼ例外なく回復しているという強烈な事実があります。

3. 【シミュレーション】有事にパニック売りした場合の代償

「歴史的には回復するって分かっていても、いざ自分の資産が目減りすると怖くて売っちゃう…」

そんな方のために、数字を使ったシミュレーションを用意しました。
条件:初期投資100万円、毎月5万円をS&P500に積立投資していると仮定します。

▼ 20年後の最終資産シミュレーション(暴落時にどう行動するか)

シナリオA:有事でパニック売り(途中で積立停止・現金化)

約1,400万円

※損失を確定させ、反発時のリターンを取り逃がしたケース。

シナリオB:何があっても淡々と積み立てを継続 (推奨)

約2,500万円

※株価が下がっている間も、毎月5万円で「安く・多く」株数を仕込めたケース。

なんと、同じ金額を投資していても、一時的な恐怖に負けて市場から退場するか否かで、1,000万円以上の差が生まれてしまうのです。有事の下落局面は、積立投資家にとっては「バーゲンセール」であることを忘れないでください。

4. 有事における投資戦略:メリットとデメリット

メリット:優良資産を安く仕込めるチャンス

最大のメリットは、戦争という「企業本来の稼ぐ力(ファンダメンタルズ)とは直接関係のない外部要因」によって、優良企業の株が連れ安になる点です。AppleやMicrosoftの製品が、遠くの紛争によって世界中で突然売れなくなるわけではありません。一時的なパニックによるディスカウントは、長期投資家にとって絶好の買い場となります。

デメリット:スタグフレーションと不透明性の長期化

一方でデメリットもあります。2022年のように、紛争当事国がエネルギーや穀物の主要輸出国であった場合、世界的なインフレを引き起こします。景気が悪いのに物価が上がる「スタグフレーション」に陥ると、株価の低迷が数年単位で長引くリスクがあります。また、核兵器の使用など、人類の存亡に関わるような事態に発展すれば、過去の経験則は一切通用しません。

5. 初心者が陥りやすい3つの失敗事例

ここで、有事の際に初心者がやってしまいがちな失敗を3つ紹介します。

  • ニュースのヘッドラインだけで狼狽売りする
    メディアは視聴率やPVを稼ぐため、不安を煽るような過激な見出しをつけがちです。「世界恐慌の再来か!?」といった文字を見て、慌てて全株売却してしまうのが最悪の手です。
  • 防衛関連の個別株に全ツッパする
    「戦争が起きるなら軍需産業だ!」と、防衛関連株に資産の大半を集中投資してしまうケース。確かに短期的には上がるかもしれませんが、停戦合意のニュース一つで大暴落するギャンブル性の高い投資になります。
  • 底値を当てようとして投資をストップする
    「もっと下がるはずだから、今は積立を停止して大底で一気に買おう」と考える人。プロでも相場の大底を当てるのは不可能です。結果的に、いつの間にか株価が回復してしまい、買い戻すタイミングを永遠に失ってしまいます。

6. よくある質問(Q&A)

Q. 有事の金(ゴールド)は買うべきですか?

A. 「有事の金」という言葉がある通り、ゴールドは無国籍通貨として地政学リスクに強い資産です。しかし、株のように配当や成長を生み出すわけではありません。あくまでポートフォリオの「保険」として、全体の5〜10%程度を組み込むのはアリですが、有事が起きてから慌てて高値で買うのはおすすめしません。

Q. どのタイミングで買う(買い増す)のが正解ですか?

A. 結論から言うと「タイミングは測らない」が正解です。これまで通り、毎月決まった日に決まった額を積み立てる(ドルコスト平均法)のが一番確実です。もし手元に余裕資金があるなら、VIX指数(恐怖指数)が大きく跳ね上がったタイミングで、少しだけS&P500のインデックスファンドを買い増す程度の「ゆるいマイルール」にしておくのがメンタル的にも良いでしょう。

この記事のまとめ

  • 過去の歴史から見ると、「戦争は号砲とともに買え」「遠くの戦争は買い」という経験則は、多くの場合において機能してきた事実がある。
  • 地政学リスクによる米国株の下落は一時的であり、1〜数年で回復・高値更新に向かうケースが多い。
  • 狼狽売りは最大のNG。下落局面は、積立投資家にとって「安く買えるチャンス」である。
  • 企業本来の価値(ファンダメンタルズ)を見失わず、淡々と積立を継続することが最適解。

戦争や紛争のニュースは、私たちの心を大きく揺さぶります。平和を願う気持ちと、自分自身の資産を守るための冷静な判断は、完全に分けて考える必要があります。

マーケットは時に残酷なほど冷徹に資金を動かします。その波に飲み込まれるのではなく、過去の歴史とデータを武器にして、荒波を乗り越えていきましょう。
2026年も、引き続き一緒にコツコツと資産形成を頑張っていきましょう!

それでは、また!

 

ゆうすけ

【主な参照メディア・データソース】

  • 東洋経済オンライン:https://toyokeizai.net/
  • トウシル(楽天証券の投資情報メディア):https://media.rakuten-sec.net/
  • ※過去の株価推移に関するデータは、上記メディアにおける市場分析レポート等の一般的な見解を参照しています。