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【脱カモネギ】やってはいけない資産運用3選+失敗しない始め方3選

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こんにちは、ゆうすけです。

 

最近、本屋で面白そうな本を見つけました。

山崎元の“やってはいけない”資産運用 (TJMOOK)

山崎元の“やってはいけない”資産運用 (TJMOOK)

  • 作者:山崎元
  • 発売日: 2020/04/09
  • メディア: Kindle版
 
ゆうすけ
資産運用リーマンとしてこれは読まなきゃ!!
 

著者の山崎元さんは有名な金融機関を渡り歩いてきた経済評論家ですね。

内容は資産運用で失敗しないためのキホンが網羅されていて、

「これは初心者だった時の自分に読ませたい!」

と思える良本でした。

そこで今回は、この本で紹介されている「やってはいけない資産運用」の中から、僕と同じ30代の子育て世代がゼッタイにやってはいけない資産運用3選を紹介します!

 

こんな方向けですのでぜひお読みください^^

・これから投資を始めたいけど失敗しないか不安で始められない

・子どもが生まれたので資産運用で教育費や将来の備えを作りたい

・証券口座は用意したけど何に投資したらいいか分からない

金融マンは「手数料を稼ぐプロ」

今回の内容の大前提としてこの本で山崎元さんが一番伝えたいことはおそらく

「銀行や証券会社の窓口には行くな」

ということです。

でもプロに聞くって大事なことじゃない?
 

確かに分からないことがある時は詳しい人に聞くのが大事です。

しかし資産運用で分からないことがあっても金融機関の窓口に行ってはいけません。

なぜなら銀行員や証券会社の担当者は「資産運用のプロではなく手数料を稼ぐプロ」だからです。

 

こういった窓口担当者に自分のお金を任せてしまうとどうなるか?

■無知なのをいいことに高い手数料のかかる金融商品を紹介

■運用成績が悪いと「もっといい商品に変えましょう」と提案して更に手数料を取る

■結局資産は減っていくので現金で持っていた方がマシだった

となるわけです。

 

こうした銀行窓口には行かない前提で本の中では33パターンもの「やってはいけない」が掲載されています。

やってはいけない資産運用3選

 中でも僕のイチオシ「やってはいけない」がこの3つです。

①毎月分配型の投資信託

②手数料が超高い投資信託

③貯蓄型の保険

 

①毎月分配型の投資信託

毎月お金が返ってくる!?超いいじゃん!
 

そう思って多くの人が購入してしまうのがこの毎月分配型投信です。

毎月分配型投信とは、何があっても毎月配当を出してくれる投資信託で、老後に年金以外の収入が欲しい高齢者には人気があります。

しかもこの本によると3~40代の投信保有者のうち、30%がこの毎月分配型を持っているそうです!

 

しかしこの毎月分配型には問題があります。

 

一つ目は、配当金を出すために元本を取り崩すことがあることです。

基本的に配当は会社が儲けた利益から株主に支払います

しかしこの毎月分配型では、投資先が儲けられず無配当だった時はなんと元本を取り崩して配当を支払うんです。

これは今から長期に渡って資産を増やしていこうという子育て世代など絶対にやってはいけない投資です。

 

二つ目は手数料が高いことです。

毎月分配を義務付けられているのでものすごく手間がかかるんです。

とある投資信託の評価会社でランキング1位にもなっている毎月分配型投信の手数料は、販売時3.85%、信託報酬1.81%です

合計すると買った年はなんと約5.6%の手数料がかかります!

100万円を預けたら1年で56,000円持っていかれる… 

年利で2~3%が相場と言われる投資信託なのに手数料で5.6%持ってかれたら資産が増えるはずがありません。

 

三つ目は株価の成長が見込めないことです。

毎月分配型投信の多くが成熟しきった市場の企業に投資をしています。

なぜかというと、成熟市場では激しい競争がなく安定して利益が出せるため、配当金も安定している会社が多いからです。

例えばこれは某毎月分配型投信の組入れ銘柄ですが、ほとんどが電力やエネルギー系ですね。

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他にも金融や生活必需品産業企業なども組入れが多いです。

しかし、この安定した企業の弱点は成長が見込めないという点です。

これは上記の毎月分配型投信のチャートですが、グレーの基準価額が全く成長していないことが分かると思います。

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基準価額とは、組み入れ銘柄の株価を参考にして運用会社が決めている1口あたりの価格のことです。

このように購入時から高い手数料で損を出し、配当金で元本を取り崩し、さらに投資先が成長しにくいので資産が増えることはほとんどありません。

毎月分配型の投資信託はやってはいけません。

毎月分配型の投資信託がダメな理由

・手間がかかるので手数料が高い

・配当金のために元本を取り崩す

・投資先が成長しないので株価が上がらない

②手数料が超高い投資信託

手数料が高すぎる投資信託は、山崎元さんも本の中で何回も繰り返してダメだと言っています。

毎年のリターンが数%という投資の世界では、手数料を出来るだけ低く抑えることが資産を増やす鉄則なんですね。

 

ちなみに投資信託の手数料には主に2種類あります。

購入時に証券会社に支払う購入手数料(販売手数料)と、投資信託そのものの運用にかかる信託報酬です。

購入手数料は一回きりですが、信託報酬は毎年支払います。

最近の相場では購入手数料は無料信託報酬は1.0%未満が多いですね。

それでも、中には①の毎月分配型のような超高い投資信託もあるわけです。

なんでそんなに手数料に差が出るのかな?
 

理由の一つ目は人手をかけすぎているからです。

窓口販売、訪問販売、広告宣伝など人手をかけないと売れないので手数料を取らないと割に合わなくなってしまうのです。

 

二つ目は運用に手間がかかっているからです。

例えばアクティブ運用の投資信託は市場平均と言われる指数(インデックス)を超える運用成績を狙う商品で、高額手数料の典型です。

値上がりが大きそうな銘柄を選んで購入し、値下がりしたらまた商品を入れ替えて…

常にファンドマネージャーが手を動かしているわけなのでコストがかかって当然ですね。

 

三つ目は取り扱い金額(純資産)が少ないからです。

取り扱い金額とは、その投資信託にどれだけのお金が集まっているかを表しています。

集まっているお金が多ければ、それだけ入ってくる信託報酬も多いので相対的に一口あたりの手数料は安くなります

 

例えば僕も積立投資をしている「eMAXIS slim 先進国株式インデックス」は純資産総額1246億円で、販売手数料ゼロ信託報酬0.10%です。(2020年10月30日現在)

一方で同じシリーズのテーマ型投信「eMAXIS slim Neo フィンテック」は純資産総額8.5億円で、販売手数料ゼロ信託報酬0.72%です。(2020年8月31日現在)

純資産が増えてくれば安くなる可能性はありますが、現状は信託報酬に7倍の差があるということです。

 

ひえ~7倍!でも、自分が選ぶときはどのくらいを基準にすればいいのかな?
 

一つの目安としては、販売手数料ゼロ信託報酬0.5%未満ですね。

長期的に資産を増やしていく子育て世代は、この基準で探すのがおすすめです。

手数料が高い投資信託がダメな理由

・人手をかけている

・運用に手間がかかっている

・取り扱い金額(純資産)が少ない

③貯蓄型の保険

3つの中で最もやってはいけないのが次のような貯蓄型保険です。

やってはいけない貯蓄型保険

・学資保険

・個人年金保険

・解約返礼金付き終身保険

それぞれの保険のダメなところは山崎さんの本に書いてあるのでぜひ読んでみてください^^

貯蓄型保険をやってはいけない理由の一つ目は、元本割れリスクが高いからです。

個人年金は3つの元本割れリスクがあるので持つこと自体意味不明です…

 ・保険会社による運用失敗

 ・高い手数料

 ・途中解約

これなら自分で手数料の低い投資信託を買えばいいだけです。手数料も10倍近く違います。

ちなみに学資や返礼金付き保険は途中解約の元本割れリスクがあります。

でも解約しなければいいんだよね?
 

5年先10年先は誰にもわかりませんし、まとまった現金がいつ必要になるかわかりません。

それならばわざわざ資金拘束されて途中解約するとマイナスになるダメ保険より、保険料同額を自分で貯蓄や投資をした方がダンゼン良いです。

 

二つ目の理由は利回りが悪すぎるからです。

学資保険の返礼率は18年間満期で高くて103%程度です。(参考:学資保険マニュアル

これを年間利回りに換算すると約0.1%ですし、18年間は資金拘束されて途中で引き出すと元本割れします。

でも株や債券よりもリスクが低いんじゃない?
 

いえ、18年後も返戻率が今のままという保証はありません。

山崎さんの本によると2017年に学資保険の返戻率は全体的に下がっており、さらに2019年にもソニー生命が返戻率を下げています。(出典:日経新聞

今後も少子化により加入者数は減るため返戻率は下がることが予想されるので18年間も資金拘束される学資保険の方がハイリスクだと僕は思います。

 

三つ目の理由が、そもそも貯蓄と保険は全くの別物だからです。

保険を掛ける判断基準は次の条件に当てはまるかどうかです

 ・起こる確率はきわめて低いけど

 ・万が一起きた時には貯蓄では賄えない多額の支出が必要になる

これに当てはまる保険は3つしかないと僕は考えています。

 ➊小さい子どもがいる親の定期生命保険(掛け捨て)

 ➋対人賠償保険(自動車・自転車)

 ➌自宅の火災保険

 

でもせっかくお金を払うなら返ってくる方がいいんだよな…
 

そういった消費者心理に付け込んで保険会社は高い保険料のダメ商品を勧めてきます

それならば毎月の保険料分を貯金や投資をしていけば良いのです。

自分で貯金すれば先に紹介した元本割れリスクも資金拘束もありませんし、使い道も縛られないので自由度が格段に上がります。

よって貯蓄型保険は絶対にやってはいけないんです。

貯蓄型保険がダメな理由

・元本割れと資金拘束リスクがある

・利回りが悪すぎる

・保険と貯蓄は別モノ

まずやるべき資産運用はこれ

やってはいけない資産運用は分かったけど何からやればいいのかな?
 

まずやるべき資産運用は次の3つです。

①「つみたてNISA」で堅実なつみたて投資

②教育資金は「ジュニアNISA」で活用

③必要最低限の保険で資産防衛

①「つみたてNISA」で堅実なつみたて投資

手数料の安い優良な投資信託で資産運用をするためにはつみたてNISAを活用しましょう。

つみたてNISAとは年間40万円を上限に20年間つみたてられる国の制度です。

メリットは利益に対して約20%かかる税金がゼロになるので節税対策になることです。

詳しくはこちらの過去記事をぜひお読みくださいね。

shisan-invest.com

 

ちなみに口座を作る証券会社はネット証券がオススメです。間違っても窓口に行ってはダメですよ!

ちなみに僕が使っているのは楽天証券です。

ブログ記事で始め方を紹介しているのでぜひ見てください^^

shisan-invest.com

 

②教育資金は「ジュニアNISA」を活用

子育て世代の悩みである教育資金を作るには学資保険ではなくジュニアNISAがオススメです!

山崎さんの本ではジュニアNISAは18歳まで引き出せないと書いていますが、その後に2023年度で制度終了が決定して終了後はいつでも引き出せるようになりました。

年間80万円まで5年間の投資が可能なので最大400万円まで非課税で貯められます。*1

口座開設には子ども名義の銀行口座が必要なので無い方は事前に作っておきましょう。

育児にかかるお金についてはこちらの過去記事で詳しく書いているので参考にしてください。

shisan-invest.com

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③必要最低限の保険で資産防衛

貯蓄型などムダな保険は不要ですが、多額の支出が必要なアクシデントに対しての備えは必要です。

 ➊小さい子どもがいる親の生命保険(掛け捨て)

 ➋対人賠償保険(自動車・自転車)

 ➌自宅の火災保険

この3つは自分の資産を守るために必要なので検討しましょう。もちろん安いネット保険で十分です。

ちなみに日本人が入りがちな医療保険や車両保険はしっかり貯蓄していれば賄えるレベルなので不要です。

その分浮いたお金をしっかり貯蓄しておきましょう。

あとはいざ医療費が発生した時のために日本の社会保険で使える補償を勉強しておくことも大事です。

リベ大動画が分かりやすいのでぜひ見てみてください

とめ

資産運用を始める時は、まずは必ず自分で勉強をしましょう

今ではたくさんの本もあるしYouTubeでも資産運用系チャンネルがあります。

今回紹介した山崎さんの本以外でのオススメはリベ大書籍です。

本当の自由を手に入れるお金の大学

本当の自由を手に入れるお金の大学

 

失敗しないための知識がたくさん学べるのでぜひ読んでみてください!

 

そして今回のテーマである「やってはいけない資産運用」はまとめると次の3つでした。

やってはいけない資産運用3選

①毎月分配型の投資信託

②手数料が超高い投資信託

③貯蓄型の保険

そしてそれぞれのやってはいけないダメな理由がこちらです。

 

①毎月分配型の投資信託がダメな理由

・元本を取り崩すタコ足配当がある

・手数料が高い

・株価の成長が見込めないので資産が増えない

 

②手数料が超高い投資信託がダメな理由

・人手をかけすぎている

・運用に手間をかけすぎている

・取り扱い金額が少なすぎる

 

 

③貯蓄型の保険がダメな理由

・元本割れと資金拘束リスクがある

・利回りが悪すぎる

・保険と貯蓄は別モノ

僕も引き続き投資をしっかり勉強して勝つよりも負けない資産運用に取り組んでいきます!

 

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ゆうすけ

*1:※今からだと2021年~2023年の3年間なので最大240万までです