こんにちは、ゆうすけです。
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僕は過去にこれらのフレーズに踊らされて
新築ワンルームマンション投資にハマりそうになった経験があります😅
結論からすると僕は
「新築ワンルームマンション投資は儲からないからやらない派」
です。
不動産投資の勉強を1年近く続けてほとんどの新築ワンルームマンション投資では稼げないことが分かりました。
しかし、ありがたいことに未だにワンルーム投資のオファーを頂くことがあります笑
そこで今回はワンルームマンション投資の業者がよく使う
営業フレーズが本当か?を僕なりに検証したので解説します!
これを読めばほとんどの営業トークをはじき返すことが出来るようになるのでぜひお読みください!
- 新築ワンルームマンション投資をやろうか悩んでいる
- 新築ワンルームマンション業者にアプローチされてるが断れない
- 新築ワンルームマンションで儲かるのか知りたい
新築ワンルームマンション投資はほとんど儲からない
新築ワンルームマンション投資で初心者が儲けるのはほぼ無理です。
その理由は、次の通りです。
- 利回りが出ない
- リセールバリューが出ない
- ほとんどがサブリース付
細かい解説は割愛しますが、
要するに物件価格に業者利益がたっぷり乗っているので
購入したところで利回りが出ません(表面で3%とかザラ)
さらに購入した時点で業者利益が消えるので売却査定すると30%安いなんてこともあります。
これだけ利回りが低いとローンが下りないのでサブリースで家賃保証するケースが多いです。
するとサブリース業者に利益を吸い取られてオーナーは儲かりません。
つまり新築ワンルームマンション投資は詰んでいるんですよね。。。
(中には極上の物件もありますが初心者にはまず回ってきません)
しかしこれらのデメリットを覆すべく、業者の皆さんは素晴らしい営業フレーズで
購入意欲を刺激してきます。
特にサラリーマンに響く3つのフレーズをよく使ってきます。
①自分年金になる
②節税になる
③保険代わりになる
これらのフレーズは本当なのか?
を詳しく検証しましょう。
①新築ワンルームが自分年金になる?
結論:貯金した方が年金になります
理由:ローン完済までに持ち出しが多すぎるため
長期ローンを組ませる常套句
「自分年金」は完済まで40〜45年という長期ローンを組ませる時の常套句です。
新築ワンルームは物件価格が高すぎてこれくらい長期でローンを引かないとキャッシュフローが出ないものがほとんどです。
僕が以前に業者から勧められた都内ワンルーム物件も45年ローンを引いてようやく表面利回り2%くらいでした。
毎年お金が出ていく負債が年金代わりにはならない
では「ローンを払い終えれば家賃が年金代わりになる」のでしょうか?
確かに45年でローンを払い終えれば家賃は丸ごとキャッシュインになります。
しかし完済までのキャッシュフローはどうでしょうか?
新築ワンルームで毎月のキャッシュフローが出る物件はほとんどありません。
むしろ毎年が赤字になって会社の給料から補てんが必要な物件もあります。
すると営業マンはこんなトークで返してくるでしょう。
「赤字を確定申告して税還付を受ければプラスになりますよ」
「給料でローンの繰上返済すれば早く完済できます」
どちらもおかしな話です。
赤字ならそもそも投資する意味が無い(ローンと同額を貯金しておいた方がマシ)ですし、
繰上返済している時点でキャッシュフローはどマイナスです。
(資産ではなく完全な負債)
▼シミュレーション
物件価格:3,000万円
借入期間:45年
金利:1.2%
頭金:200万円(諸費用代)
総支払額:3,884万円
家賃:10.5万円
年間CF:3.3万円
表面利回り:1.2%
このように新築時で表面利回りは1.2%程度です。
ここから退去時の修繕費や税金、客付けの広告費などを差し引くと毎月マイナスになる可能性大です。
老後には超築古マンション
さらに、どんなにキレイな新築物件も45年後には超築古物件です。
リフォームが沢山必要になりますし、家賃は下落しますし、空室率も上がります。
そんな物件が果たして「年金代わり」と言えるほど安定的な家賃収入を産むでしょうか?
それよりもローンの総支払額分を45年間にわたって貯金すれば
約3800万円の「自分年金」ができます。
つまりわざわざ超築古マンションを買わなくてもコツコツ貯金すればいいわけですね。
②新築ワンルームは節税対策になる?
結論:ちゃんと節税になるのは1年目だけ、しかも金融機関の評価はガタ落ちです
理由:節税=赤字経営=事業に失敗している と見なされるから
節税になる仕組み
まず節税になる仕組みを簡単に説明します。
不動産投資の収入は「総合課税」といって会社の給料と合計した額で確定申告が出来ます。
▼会社の給料が500万円で不動産所得が200万円の場合
500万+200万=700万円に所得税率を掛けた額が所得税として納付することになります。
700万円×20%=140万円
しかし不動産所得がマイナスになると
500万-200万=300万円となって
300万円×20%=60万円
と納税額がガクッと減ることになります。
給料の500万円だけの場合の納税額は100万円なので
40万円も節税できたことになりますね。
これが不動産所得を活用した節税の仕組みです。
不動産事業で支出になるもの
それでは不動産所得がマイナスになるのはどんな時でしょうか?
それは家賃収入よりも支出が大きくなった時です。
不動産投資で支出に計上できるのは主に次の費目です
①購入時の諸経費
②税金(不動産取得税のみ、固定資産税・都市計画税は×)
③事業に関わる経費(修繕費、広告費、管理費など)
④減価償却費 などなど
特に④減価償却費はキャッシュ持ち出しが無く支出に出来るので営業マンもよくメリットとして推してきます。
しかし減価償却にはデメリットもあります。
・ワンルームマンションは償却期間が長い(RC造は47年間)のでマイナス幅が小さい
・年数が経つにつれて償却額は減っていく
・建物部分の価値しか償却できない(土地値分は償却できない)
さらに①と②は購入した初年度にしか計上できませんので節税できるのは1年目だけ。
③は経費として認められるものを国税庁が厳しくチェックしているのでそう簡単に増やせません。
こうなると節税がガッツリできるのはマンションを購入した1年目だけということです。
2年目以降も節税できる、ということは家賃収入より支出が多いということなので完全なる赤字経営です。
不動産投資は利益を求められる「事業」
不動産投資は不動産賃貸業という事業です。
事業で赤字を出すと確定申告書でバレますから
・次の物件購入でローン審査が通らない
・自宅の住宅ローンが通らない
といったデメリットを被ることになります。
節税になるのは最初の1年目だけ…
2年目以降はローンの支払額の方が大きくなり…
金融機関の信用は落ちていく…
営業マンの節税トークに踊らされるとこんな事態に陥るので目を覚ましましょう。
③新築ワンルーム投資は保険代わりになる?
結論:それなら保険に加入すれば良い
理由:団体信用生命保険の保険料はローン金利に上乗せして支払うだけだから
なぜ保険代わりになるのか?
不動産業者が「保険代わりになる」というその心は、
ワンルームマンションなどを買う時に団体信用生命保険に加入できるからです。
この団体信用生命保険(団信)というのは
マンション購入者(ローンを借りた人)が死亡や重度障害となった場合に
ローンの残り(残債)をゼロにしてくれる保険のことです。
つまりローン返済がそこで完了して、遺族は家賃収入を丸ごと得られる、もしくは物件を売却できるというワケです。
家賃収入10万円の物件であれば、毎月10万円の不労所得を遺族に残せることになるので
とくに家庭持ちのサラリーマンには口説き文句として使われています。
さらに「三大疾病特約」を付けると
がんと診断された時点でローン返済が免除になります。
死亡もせず障害がなくても免除になるので魅力的な条件に映ってしまうんです。
団体信用生命保険のカラクリ
しかし団信というのは通常、ローン金利に0.1%~0.3%ほど上乗せされて
保険料を支払っているものがほとんどです。
(この上乗せ金利のあるなしは業者や金融機関によってマチマチです)
この上乗せ金利分は実際いくらになるのか?
シミュレーションしてみましょう。
▼シミュレーション①(団信なしパターン)
物件価格:3,000万円
借入期間:45年
金利:1.2%
毎月返済額:72,000円
支払利息合計:884万円
▼シミュレーション②(団信あり、金利+0.3%パターン)
物件価格:3,000万円
借入期間:45年
金利:1.5%
毎月返済額:77,000円(差額+5000円)
支払利息合計:1128万円(差額+224万円)
もし上乗せ金利が+0.3%なら毎月返済額は+5000円となりますね。
支払利息も合計224万円も上乗せとなります。
保険料という名目でローン金利をアップさせて利息収入をアップさせているのが実情なんです。
マンション買わずに普通にネット生保に入った方がおトク
いやいや、そうとは限りません。
あくまで不動産を所有しているので遺族に残すものは家賃収入だけではないのです。
①税金や修繕費や管理費がかかる
たとえ自分が死んでも物件にかかる固定資産税や都市計画税は遺族が払い続けなければなりません。
さらには退去時の修繕、12~5年ごとの大規模修繕工事など修繕費用もかかります。
管理会社へ支払う管理費や入居者募集の広告費も掛かりますね。
家賃収入を得ようとするとこれらのコストも遺族に残すことになることを覚えておきましょう。
管理面は管理会社に任せることができても、これらの費用はオーナー負担です。
②相続手続きがややこしい
自身が無くなった場合、ワンルームマンションなどの不動産は妻や子どもに相続することになります。
この相続がまた手続きがややこしい。。。
詳しい方法や手続きはここには書きませんが、残された遺族にとって相続は悩みの種になります。
不動産投資を「不動産賃貸業」として行っている人ならしっかり準備している人がほとんどですが、
ワンルームマンション投資をしているサラリーマン大家には無策な方も多いです。
③ネット生保の方が安い
これが最大の理由ですね。
先ほどの月+5000円あれば「ライフネット生命」なら
補償額4200万円の定期死亡保険が組めます。(10年定期・35歳男性の場合)
保険であれば修繕費や管理費などのコストはかかりませんし、
相続などの複雑な手続きは考える必要がありません。
家賃10万円が毎月入ってくる保証はありませんが、保険金は確実に入ります。
生命保険代わりにわざわざワンルームマンションを買うよりも生命保険に加入した方が総合的におトクなのがお分かりいただけたかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の記事を読んでいただければ新築ワンルームマンション投資における
営業フレーズに対して反論できるようになったと思います!
①自分年金になる
②節税になる
③保険代わりになる
不動産投資というのは片手間で出来るほど甘いものではない、
というのが1年間勉強してきた僕の結論です。
そしてれっきとした事業なので「年金」「節税」「保険」といった類のものではありません。
不動産投資をするためにはこれからもしっかり勉強して悪い業者にダマされないようにしましょう!
入門書ではこちらの本がおすすめです。
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ゆうすけ
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